「結果」を表す単語って"result"以外にも"consequence"とか"outcome"があるけど、何が違うの?
今回はそんな疑問にお答えします。
私も社内資料の英訳業務で同じ疑問を持った経験があります。実は、「結果」は訳しやすいようで訳しにくい単語なんです。
結果を表す単語ってたくさんあるからね!
本記事を読み終わったときに「結果」表す英単語を正しく選べるようにマスターしていきましょう!
冒頭の質問にまずお答えします。
結論から言うと、3つの英単語"result", "outcome", "consequence"の違いは以下の通りです。
「結果」を表す3つの英単語の違い
- result:因果関係を前提+ポジティブな「結果」
- outcome: プロセスの因果関係は考慮していない+最終的に生じた「結果」
- consequence: 物事の成り行きによってもたらされている+ネガティブな「結果」
同じ意味でも単語によって若干ニュアンスが異なるので、一つずつ違いを確認して理解を深めましょう。
記事を読んで分かること
- 「結果」を表す単語の選び方
- "result", "outcome","consequence"の意味
- "result", "outcome","consequence"を使った例文
"result"は因果関係を前提とした「結果」(ポジティブな意味)
「結果」を表す英単語として、パッと頭に思い浮かぶのは"result"だと思います。
例えば、陸上の結果を表す「リザルト」のように英語がそのまま日本語にされているので、日本人でも馴染みがある単語ですよね。
まずは、"result"の正しい意味を確認しましょう。
"result"の意味
- (因果関係を前提とした、ポジティブな)結果
- (競技・選挙などの)最終結果や勝ち負けの結果
- (試験の)結果
- (科学的な研究や検査の)結果
- 業績
"result"は汎用性の高い英単語でたくさんの意味がありますが、基本的には「①(因果関係を前提とした)結果」を表したいときに使います。
英英辞典でもそのように定義されています。
something that is caused by something else that happened or was done before
(以前に起こった、あるいは行われたことによって引き起こされるもの)
The Britannica Dictionary
②〜⑤に該当する「試験結果」や「試合結果」などは必ず"result"を使います。
例えば、試験結果をtest "outcome"って言うと変!"result"が必ず使われる文脈を覚えておこう!
何度も似たような文章に触れることで"result"がどういう時に使われるのか感覚的にも分かるようになってくるので、地道に覚えていくしかありません。
意味が分かったところで例文も確認しましょう。
"result"を使った例文
① (因果関係を前提とした)結果
Do not expect instant results: Let's just see how it goes first.
(即効を求めないでください。まずはなり行きを見守りましょう。)
② (試験・競技・選挙などの)最終結果や勝ち負けの結果
I heard that election results will be posted later online. I can't wait to know who got elected.
(選挙の結果は後でオンラインで公表されるって、誰が当選したのか早く知りたいな。)
What was the result of last night's game?
(昨日の試合の結果はどうだったの?)
③ (試験の)結果
I haven't got my results yet but I think I failed the exam.
(試験結果はまだ受け取ってないけど、試験に落ちたと思う。)
④ (科学的な研究や検査の)結果
My blood test result was fine but I still have a headache for unknown reasons.
(血液検査の結果は問題なかったけれど、原因不明の頭痛が続いている。)
⑤ 業績
The ABC company reported its financial results at the annual general meeting of stakeholders; the stakeholders were not pleased with the results.
(ABC社は株主総会にて決算報告を行ったが、株主はその結果に満足しなかった)
"outcome"はプロセスの因果関係は考慮せず、最終的に生じた「結果」
"result"の次に「結果」を表す言葉としてよく使われるのが"outcome"です。
実は、"result"と"outcome"は似て非なるもの。
何が違うのか解説します。
"outcome"の意味
"outcome"の意味は、
プロセスの因果関係は考慮せず、最終的に生じた「結果」
です。
英英辞典ではこのように定義されています。
the final result of an activity or process
(活動やプロセスの最終的な結果)
The Britannica Dictionary
"result"が因果関係を前提にしているのに対して、"outcome"は因果関係を前提にせず、最終的に生じた結果にフォーカスしています。
結果の良し悪しじゃなくて、結果そのものを淡々と表している感じだね!
ビジネスシーンでは「成果」として表現されるケースが多かったりもするよ!
それでは、例文を確認しましょう。
"outcome"を使った例文
① 日常生活での例文
The final outcome of the trial took the court spectators by surprise.
(裁判の最終結果は、法廷の観衆を驚かせた。)
② ビジネスシーンでの例文
Could you elaborate on the expected outcomes of the project?
(プロジェクトの期待される成果について詳しく教えてもらえますか?)
"consequence"は物事の成り行きの「結果」(ネガティブな意味)
最後に、「結果」を表す単語として"consequence"をご紹介します。
あまり聞き慣れない単語かもしれませんが、実はよくネイティブの会話でも耳にする単語です。
"consequence"の意味
"consequence"の意味は、
物事の成り行きによってもたらされた、ネガティブな「結果」
です。
英英辞書ではこのように定義されています。
something that happens as a result of a particular action or set of conditions
(特定の行為または一連の条件の結果として起こるもの)
The Britannica Dictionary
この定義を少し噛み砕いて解説すると、"consequence"は物事の成り行きによってもたらされた「結果」です。
つまり、さまざまな要因がありながらも必然性があって行き着いた結果ということです。
一般的には、ネガティブな意味で使われる単語です。
具体例がないとちょっと意味を理解しにくいな....。
例を使ってニュアンスを確認しよう!"consequence"は、子どもの間違った行動を正すときによく使われる単語だよ!
以下の絵を例に解説します。
子どもがブロック塀の上を歩いている絵ですね。
もし、子どもが気がつかずに先端まで歩いていってしまったらどうなるでしょうか?
当然、ブロック塀から落ちて怪我をしてしまうよね...(汗)
このように、ある行動をした結果、必然的に行き着いた「結果」に対して"consequence"を使います。
- 子どもがブロック塀の上を歩き続けると、当然ブロック塀から落ちる
- 「ブロックから落ちて怪我をする」ことは、ネガティブな結果
以上のように、上記の2つの定義を満たしている場合には、"consequence"を使います。
少しイメージが湧いたかな?
子どもの行動を正すときによく使われるんだね!ビジネスの場でも使えそう。
ビジネスの場においても"consequence"はよく使われるので覚えておきましょう。
ある行動を実行したときのネガティブな影響を聞きたいときは、"What are the consequence of the action?"と言うこともできます。
"consequence"を使った例文
① 日常生活での例文
Mike, I've told you many time that "actions have consequences". You have to be responsible for your own actions.
(マイク、行動には結果が伴うと何度も言ったでしょ。行動に責任を持たないと。)
What are the risks of sedentary lifestyle and its possible consequences?
(体を動かさない生活のリスクはなんでしょうか。また、その結果どんなことが起こりうるでしょうか?)
② ビジネスシーンでの例文
Loss of public credibility is one of the consequences of unethical business practices.
(社会的信用の失墜は、非倫理的なビジネスがもたらす結果のひとつです。)
まとめ
ここまで「結果」を表す英単語の意味や使い分け方を解説しました。
"result"は汎用性の高い単語なので、まずは「結果」を表す英単語として覚えておきたいですね。
さらにレベルアップを目指す人であれば、ニュアンスの違いまで気を配って文脈にあった正しい単語を選べるようになると良いでしょう。
ぜひ本記事を参考にしてみてください。